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2020年11月 3日 (火)

休日の午後。


 休みの日の朝寝坊。今日は料理をしたくない。ということで、近所のショッピングモールのフードコートで夕方近くに遅めのランチ。夜ごはんも近いことなので気軽なものですませようと思って。本日の一食目。

祝日ということでこんな時間にもかかわらず席はいっぱい。小さなお子さんを連れた幸せそうなご家族やら、学生服から解放された中高生やらで大いに賑わっていた。ウィルスに怯えまくっていた数ヶ月前の光景とは全然違っていて活気にあふれていた。ようやく何かが戻ってきた感あり。

 ここにくると決まって食べるナポリピザ。生地のモチモチ感と小麦の香りが抜群なのだ。オリーブ、マッシュルーム、ベーコンののったピザを相方さんと半分こした。休日だからお許しをもらい白ワインもちょっとだけ。
昼間のワインはいつもよりも沁みた。一杯だけなのに頬がぽわっとした。人混みフードコートの片隅で休日の贅沢を堪能する48歳のおばさんでありました。

 ふと隣を見ると、小さなまあるいテーブルに4歳くらいの女の子がやさしそうなパパと向かい合って座っていた。パパはおもむろに茶色の紙袋の中から紙ナフキンを出し、それを女の子の前に敷いてあげた。そしてその上にいちご色のかわいらしいドーナツをひとつ乗せた。
それをなんとも嬉しそうな表情でほおばる女の子。パパの顔をじいっと見ながらニコニコしながら食べている。パパはアイスコーヒーをすすりながらそんな彼女を見守っている。まるで恋人を見守るようなそんな表情で。
 となりでピザにかぶりつきながらそんな光景になんだかほっこりしてしまった。。。

 
 息子たちがまだ小さかった頃、喉とか鼻とかが弱かった彼らは大きな病院の耳鼻科に通っていた。長男が治れば次は次男が、次男が治れば次は三男と。そんなのを繰り返していたからほぼ毎日のように朝一番で予約をとり病院に行き、そのあと保育園に送っていくというのがルーティーン。
まだ2、3歳の子どもにとって耳鼻科というのはちょっと特別な場所で、鼻を機械ですったり喉の奥に蒸気をあてたり、次男にいたっては耳の奥の膿を取るのに鼓膜に小さな穴を空けるなど、とにかく彼らにとっては怖〜い場所だったようだ。

 そんな彼らに頑張ったご褒美にと、治療の後に病院の一階にある喫茶店でソーダー水をご馳走してあげる というのがお決まりだった。病院内の喫茶店ということもあってたしか1杯200円ほどだったと思う。
そのお店では赤、緑、黄色のソーダー水があって息子たちはその日の気分で色を選んだ。色のついたシロップをただソーダで割っただけの飲み物なのだけど、子どもはこういうのがとにかく好きなのだ。
相変わらず病院は怖がっていたけれど、彼らにとってはこの時間が楽しみでしかたなかったようだ。
そしてその横で自分はただただそんな息子の姿を眺めていた。そんな時間が好きだった。慌ただしい子育てだったけれど、こういうのですべてがチャラになった。幸せの時間。
何十年経った今でも時々思い出しては胸がきゅぅんとなる。

 そんなのを、あの女の子ととお父さんの姿に重ねていたのかもしれないな。

もう2度と戻ってこない時間だと思うと、なおのこと愛おしくて。

でもそういう時間を経験させてもらったということは、人間としてとてもありがたいことなのかもしれないな。。。


 

 

 

 



 


 

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