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2016年12月 2日 (金)

紅イモタルト

 タクミが修学旅行のお土産を持ってやってきた。前に奴と会ったのは父が息を引き取る前日だったから、もうあれから2か月近く経つだろうか。あのときの父はもう体の半分くらいは天国に逝っているみたいで、タクミも複雑な顔をしていたっけ。名古屋に戻ってくる新幹線の中でも、ほとんど口をきかなかった。今思うと、あのときの父に会わせてあげられたことは良かったと思う。
 あれからすぐに父は天国に逝って、そのことを息子たちに伝えるタイミングもなくずるずるとここまできてしまった。タイミングがなかったといったら嘘になるかもしれない。普段はなかなかこちらから連絡をとりたいと思っても、それができなかったりするのは事実だ。あの子たちを置いて出て行った私が、そんなやすやすと気軽に連絡なんてできない、という思いは今でもあるもの。
そうこうしていると、そんな私の気持ちをどこかで読み取ってくれているかのようなタイミングで、いつもタクミはふらりとやってきてくれる。本当に不思議。

 今日はお昼にもんじゃ焼きを食べに行って、食べながら少しだけ学校の話とか部活の話を聴けたのはよかった。毎日会っている普通の親子は、息子といったいどんな会話をするんだろう。私の場合は、どうしても自分のどこかに母親として申し訳なかったという気持ちが含まれているから、親という立場でものは言えない。それでも息子たちはどう思っているのか分からないけれど、こんな母親でも「君たちのことは必ず守る」っていう気持ちだけは変わらない。人生のどんな状況においてもこれだけは変わらない。息子たちには伝わらなくてもいい。母ちゃんだけが強く思ってる。
 久しぶりに会ったタクミはまたさらに背が伸びて、レスリングで鍛えられた体もむっきむきになっていて、たくましいかぎりだった。
そして、いつものようにそのあとお互いの日常に戻っていくときは、胸が張り裂けそうなくらい苦しくなってしまう。風が冷たかった。

さて、そろそろ仕事だ。タクミからもらった紅イモタルトでもかじって、気持ち戻して今日もがんばるかな。あぁ、紅イモタルトなんか見たら、またタクミを思い出しちゃうじゃないか。(涙)

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