« 日曜の午後 | トップページ | 風ひんやり »

2016年10月25日 (火)

わかる、わかる の瞬間

 録画しておいた“仕事の流儀”を見た。今回はパン職人さんということもあって、食の世界にいる人の生き方というものに興味があったのだ。
その竹内さんという職人さん、こどもの頃から自分にはなんのとりえもないということにコンプレックスを持っていて不登校にもなったそうだ。そんな彼が当時いつも見ていた“日本の社長さん”という番組に興味をもち、いつか自分もお金持ちになるという夢を抱くようになる。これがきっかけとなり、彼は当時誰しもが食べる“パン”という世界に目をつけ、とある会社に入社し、成績もトップ、やがて自分の店を開く。そこでも彼はどんどん頭角を現し、いわゆる成功者となる。

でもここでは終わらなかった。
私生活では高級車やマンションなどを購入し、こどもの頃からあこがれていたお金持ちにはなった。それでもなぜか彼の気持ちは満たされるどころが、逆にどん底に落ちていった。
毎日店の前にはオープン前から行列がでるほどで、そのプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、ただひたすら仕事をこなしていくという毎日が続いたそうだ。
そんな中、日本のパン屋さんランキングで1位に輝いたほどのその店を、彼はある日突然閉めてしまったというところからが、彼の人生の本番だった
 3年発起して、彼は山奥に小さなパン屋さんを開いたのだ。規模も今までの半分ほどで、しかも完全予約制のパン屋さん。そんな今の竹内さんは幸せそうだった。彼が最後のほうで言っていた「僕は僕のパンが焼きたいんです!」という言葉がとても印象的だった。
 これを見たときに、自分の中に共感できるものがあって、「あ~わかる、わかるよ」みたいになったのはたしか。
なんだろう。私の場合ここまでストイックにはなれないし、ずっとずっと甘ちゃんだけど。自分の人生を自分でクリエイトしていくという彼の生き方だろうか。お金はもちろん必要なんだけど、お金以上にもっと大切なものがあるということを人生の中で知ってしまったということなのか。
結局、人生とか仕事とかって、ものすご~く孤独なものだと思う。その中で、自分にはいったい何ができるだろうってずっともがき続けることなんだと思う。今の自分はそう思う。

 かつて、今の前のお店にいたときに、小さな店だったけれどランチを気に入ってくださるお客さんが少しずつ増えていって、そんな中、ある日突然ランチの営業をやめてしまったことがあった。いつも楽しみにしてくださった常連さんがいたにも関わらず、口コミで広めてくださったお客さんがいたにも関わらず、私は自分勝手な判断でやめてしまった。
あのとき、申しわけございませんと言うことしかできなかったのだけど、本当はいろいろ想いがあった。手を抜くことだけは嫌だったから自分の時間を割いてでも料理する時間にあてていった。でもそのうちに自分の仕事がたんなる流れ作業(ひたすらこなす)みたいになっていったことに違和感を抱くようになった。自分ひとりでできる(気持ちを込められる)仕事の範囲を超えてしまった、ということなのかな。当時は、そんな勝手なことを言えるはずもない、、、と濁していたんだけど、本当はそうだった。
自分がどんどん自分でなくなっちゃうのって、やっぱり嫌なんだ。そしてそういう自分が料理したものなんて、誰にも食べてもらいたくないし。
などと、甘ちゃんの私が言うのもなんですが。

今になって当時のことを白状しました、、、。(テレビの影響?!)
人の生き方っていろいろだな。

|

« 日曜の午後 | トップページ | 風ひんやり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/165410/68110327

この記事へのトラックバック一覧です: わかる、わかる の瞬間:

« 日曜の午後 | トップページ | 風ひんやり »