氷がとける
朝ごはん
スムージー(パイナップル、セロリ、シソ、キウイ)
お粥(サバそぼろ、ネギ、ゆかり、わさび)
昼ごはん 王子がいないのでテキトーごはん
目玉焼き、ウィンナー、トースト、クリームチーズ、ブルべりジャム、牛乳
王子の父方のおばあさんがお亡くなりになって、今日はお葬式へと出掛けて行った王子である。
父方ということは、何十年も会っていない父親との対面でもあるのだ。王子にとっては、お葬式以上にとても複雑な心境を抱えているはず。
彼の幼いときに両親は離婚し、母親のもとで王子は育った。それ以来彼は父親という人物には会っていないのである。彼が会話の中で端々に使う、「男として・・・」という言葉の中からは、幼い頃に刻まれた父親の匂いを感じるときがある。王子の口から母親の話はたくさんあふれてくるけれど、父親の話は何一つ聞いたことがないというのにも、きっと何かの理由があるのだと思う。
そんな彼の中で何十年も封印された想いと今日はご対面というわけである。
家で待ってる私まで、変な緊張感に包まれてたっけ。
夜、帰ってきた王子はなんだかいつもと違った。
大勢の親戚に気をつかったりして、こういうときは必ずと言っていいほど、帰ってきて機嫌の悪い感じになるのだけど、今日は違うのだ。何かが軽くなっている。
おそるおそる聞いてみた。お父さんのこと。
そしたら、いつも口数の少ない彼が延々と話をしてくれるのだ。何十年ぶりかに会ったお父さんが、王子の顔を見たとたん涙を流してよろこんでくれたということも。
その話を聞いて私も泣いた。王子よかったね。
彼にとって父親に会うということは、とても意味のあることだったのだ。
死んだおばあちゃんがふたりを会わせてくれたのかもしれないな。
そんなこんなで、今日は王子の父ちゃん話で盛り上がり、私は晩ごはんを食べ忘れてしまった。
ワインを開けて軽くおつまみ食べておしまい。
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