« 夏も終わりかな | トップページ | 夜風 »

2013年8月26日 (月)

男どおし

 一日中雨。空はどんよりしてスッキリしないけれど、キッチンは涼しくて快適。仕込みがはかどった。

  相変わらず一日中布団かぶってテレビの前にいるタクミ。さすがに今日は王子が見るに見かねてそんなタクミに喝を入れていた。中2にもなってやりたいことはねぇのか、、と。
  そんなとき、きっとやりたいことがないから(まだ見つかっていないから)ぽかんとしてしまうのだと母としては彼の心の埋まらなさみたいなものを感じずにはいられない。
結局こういうのって、こちらから何言ったって本人にその気がないとダメ。自分が両親から「〇〇しなさい」と言われて育ってきていないぶん、自分が親になったときにもそういうふうには言えないのよね。言い方が分からないというか、、、。
自分はいい意味で、両親に野放し状態に育ててもらっていたってことに(愛情だけはたくさんもらっていた)、大人になったときに気づいて感謝したものだけど、タクミはどうなんだろうな。
なんだか抜け殻みたくなって、テレビの前にずうっと座ってるタクミを見ていると、大事な時期に一緒にいてあげられなかった自分をただただ責めてしまう。何かを探しているんだけど、今はどうしていいのか分からないんだよー、、という感じにしか私には見えないんだよね、、、。
 でもそんな中、つべこべいわずとにかく何かしろ!みたいに、王子がバシっとタクミに言ってくれて目が覚めた気がした。
奴のことを本気で心配してくれる人の言葉だった。男どうしだからこそ通じる言葉にも聞こえたし、これが愛情なんだって思った。
そして、「タクミ、君のこと本気で想ってくれてる人はたくさんいるんだよ。だからお前は幸せもんなんだよ。」
母ちゃんとしてそう思うのだった。
 そのあと、テレビを消して王子がタクミに得意の電子工作のようなものを教えていた。そういうのを初めて目にするタクミは王子の指先を真剣な表情でじぃっと見つめてた。小さい子供みたいだった。
その光景がなんとも微笑ましくて、胸がいっぱいになった。
言葉数少ないタクミだけど、きっとこの王子の優しさを心でキャッチしたことだと思う。そうやって成長して大人になっていくんだな。

  夕方、タクミを駅まで送っていく。晩ごはんにと、おにぎりと甘い卵焼きを持たせた。
駅の階段をかけ上がるタクミの背中がいつもより楽しげに見えた。

|

« 夏も終わりかな | トップページ | 夜風 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/165410/53047236

この記事へのトラックバック一覧です: 男どおし:

« 夏も終わりかな | トップページ | 夜風 »