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2013年6月26日 (水)

複雑な気持ち 

 突然の悲しい知らせ。
自ら命を絶つという選択をした彼女を、もう責めることさえできないし、救うことさえもできない。残された者たちはただ悔やむしかない。
 直接の友人ではなかったけれど、ある友人を介して会ったことはあるので、その知らせを聞いて真っ先にあのときの彼女の笑顔が浮かんだ。色白の彼女の胸元にきらりと光るペンダント、美味しそうにタバコをふかす横顔、愛するご主人の話とか、私と同じ駄菓子屋になるって夢を語り合ったことも、あのときの温度が今もまだ自分の中に残っていて、そのことが苦しくてたまらなかった。
 彼女の本当の苦しみを知る人は誰もいなかった。その重みも誰も理解できなかった。
横にいる人間ができるのは、そのことを彼女と同じ温度でただ感じてあげることだけ。
でもきっと、繊細な彼女は心のどこかでそのことさえも拒んでいたのかも知れない。どこまでもどこまでもひとりで抱え込んでいったのだと思う。自分の苦しみを理解してくれる人などどこにもいないと、心に鍵をかけたのだと思う。とことん孤独になっていって、ついに行き場を失ったのかも知れない。
 残された者たちは、そんな彼女を救えなかった自分を一生悔やむし、そのことを背負ってこれから生きていかなければならない。でもそれが、生きている人間の使命。

 胸はずっとざわついていた。
生きることも死ぬことも、たぶん同じくらい苦しいことなのかもしれないな。


 
 

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