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2011年8月 1日 (月)

バイバイは嫌い

ナオとタクミは昼前の電車で帰っていった。

別れるときの寂しさも、いつもの倍。

ホームのふたりをこっち側で確認して手を振ると、いつものタクミの横に恥ずかしそうに下のほうで小さく手を振るナオがいた。ナオは今回、何を感じたのかな。背中のリュックが重くなっていないといいけど。

朝ごはんを食べてさっさと帰り支度をしているふたりと見てたら、あいつらはすげえなと思った。私なんて「想い」につぶされてしまって、ふたりのごはんを作るだけで精一杯だったもの。息子たちの前で泣かないように、気持ちを逸らすのに必死だった。

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こういうとき、前に進もうと努力することは辛いことだと思う。

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だけどあいつらを見てたら、「普通の日常」というものがその辛さを薄めてくれるものなのかもしれないと気づかされた。

朝起きて学校に行き、放課後は部活、、、そして帰ってきて宿題を片付けてゴハンを食べて寝る、、、。そういうあたりまえの日常の繰り返しというのは、気持ち芯みたいになってくれるのかなと。

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彼らを駅まで送っていき、戻ってきていつもみたいにキッチンに入ろうかと思ったけど、

やっぱりむづかしかった。

しばらくぼうっとした。テレビをつけたけど、画面を目で追うだけで音声は入ってこなかった。

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お昼すぎに友達が野菜と手作りの梅干を持ってきてくれて、一緒におしゃべりしてたら少しずつ今が降りてきた。彼女のおばあちゃんが漬けたというその梅干は、粒の大きさもそろっていなくて。だけど一粒づつ丁寧に手が加えられてる感じが伝わってきて、なんだかじんときてしまった。

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夕方、家々の窓の明かりが灯るころ、タクミに電話した。晩御飯は食べたのかと。

もっぱら私のほうからの電話は、モーニングコールぐらいだから、こんな時間の電話にタクミもちょっと驚いてたみたい。だけど電話口の奴は、能天気にポリポリお菓子をかじってた様子で、もうそれだけでこっちは安心した。

早く王子帰ってこないかな。

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子供の頃に、夏休みの家族旅行の最後の日にはなぜか泣きたい気持ちになって、、、、何か楽しいことが終わってしまうときのあのなんともいえない淋しさにつぶされそうになるあの感覚が

今の自分の中にあって。

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そもそも時間に区切りなんてないのにね、、、始まりも終わりもないのにね。

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