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2011年2月28日 (月)

雨音とソナチネ

夕べからの雨が今日も残ってる。雨粒のひとつひとつに春が隠れていて、ぽたんぽたんと土に落ちるたびに春がはじけていく。ひと雨ごとに季節は移り変わっていくんだな。

五条川のほとりの桜の木も遠くからみると淡い淡いピンクの衣をまとっている。土の中から春を吸い込んで幹にも枝にもそのエキスが行き渡っていっていく感じなんだろうな。目にはみえないところで、そういう自然界の生命力みたいなのがムクムクとみなぎっていく感じに。そして私たちも少しずつピンク色に染まっていく時期なのだ、、今っていうのは。

先日、王子のお仕事仲間である山下さんちに遊びに行ったときに、久しぶりにピアノの音に会った。

山下さんファミリーっていうのは、おちゃめな奥さまと、しっかりした二人のお嬢ちゃんたちと、パパである山下さん、の4人家族。家族の中心にはいつもどっしりとかまえてるパパがいて、そのまわりに女3人が無邪気に戯れているような感じ。

そこはいつだって笑顔がたえなくて、もし家族の誰かが困っているのなら、それを残りのメンバーみんなでさりげなく支え合うというような、絆みたいなものがあることも、こっちに伝わってくる。「家族」っていうのが、決して崩れることのない一個の塊みたいになってるような、そんな感じ。

ちょうどお邪魔したときに次女のピアノを弾く音が玄関先から聴こえてきて、懐かしいソナチネに自分の小学校時代を重ねてみたりして、、、、そんなふうにしてたら奥さまの「どうぞあがって」って言葉に、思わず身もココロもソナチネに吸い込まれていった私。

なんとなくの雰囲気で、お嬢さんの隣のイスに腰掛けて、そのうちすっかり自分もピアノの音の中に入っていって、気づけば一緒になって鍵盤たたいてた。

学生時代、ピアノの先生をしてたときには、なぜか生徒はみんな、練習なんかしてこないやつばかりで、私も見るに見かねてピアノのフタをしめて、外でドッチボールをして遊んだ記憶がある。

それに比べて、こちらのお嬢ちゃんは、まぁ、なんとも見事な音を奏でるのである。。。英才教育ってやつだろーか。私がかつて教えていた鼻たれ小僧たちとは、ちょっと色が違う。

素敵な家族の中には、素敵な音楽が流れてるんだなぁ、っていうのをこの身体とココロで感じて帰ってきたのだった。

そして「家族」っていう言葉に今の自分がいろいろに反応してしまうことにも気づいた。 

微笑ましい光景に、こちらもほんわか温かくなるのと同時に、気持ちのどこかに針でチクチク刺されたみたいな感覚もあったりして。。。まぁ、もっとも、針の穴程度だから痛くはないのだけど。。。

その日、帰ってからどうしても鍵盤が触りたくなって。だけど私のオルガンは今王子のかつての娘っ子さんの部屋のはじっこのほうで、荷物棚みたいになってて、それを見た瞬間、頭の中にたまってた音符たちも窓からのすきま風にのっかって、あっという間に消えていった。

雨の日は、ちょっぴり冷たいけれど、曇りの空よりも潔い感じがしていい。世の中のしがらみとか、人のココロの底のほうにたまってるアカみたいなものも、みんなきれいに流してくれるような感じが。

そう思っていたら西の空の奥のほうから今、オレンジ色が見えてきた。夕焼けだぁ。

夜になるまでの短い時間だけど、しっかりおてんとうさまが照らしてくれている。すごくにこやかに笑ってくれているおてんとうさまが。

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